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知らない世界だが [本]

 梨木香歩『春になったら苺を摘みに』読了。

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 作者がイギリス留学した際のホームステイ先の夫人。いろいろ困ったことが起こるけれど、それでもどんな人をも受け入れる強さを持つ。キリスト教徒にもいろいろあるけど、クエーカー教徒って、そういうもの? 静かな文章に読ませられ、しみじみと感動的。 


地味な競技だけど [本]

 ダニエル・ジェイムズ・ブラウン『ヒトラーのオリンピックに挑んだ若者たち:ボートに託した夢』読了。

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 分厚くて、読み始めてつまらなかったらどうしようと思ったら、すごく面白かった。れに・リーフェンシュタールが撮った、ヒトラーの下で行われたベルリンオリンピック。金メダルを取ったアメリカチームの物語だが、みんな豊かに育ったぼんぼんばっかりじゃないんだなあ……映画になってるかどうか知らないけど、大変感動的。 

 関川 夏央・矢吹 申彦『線路はつづくよ』読了。

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 鉄道好きのための大人の絵本。本屋大賞を取っているようだけれど、あんまり印象には残らなかったなあ。絵は素敵だったけど。こういうのは、本当に好きな人は、やっぱり買わないといけないんだな。


あまりに多すぎて [本]

 いしいしんじ『よはひ』読了。

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 たくさんありすぎて、玉石混交。すごくいい話もあるし、なんだかなあ、も多数。面白かったのは、犬の血を引くバス運転手の話かなあ。 


コロボックルのルーツは…… [本]

 佐藤さとる『オウリィと呼ばれたころー終戦を挟んだ自伝物語』読了。

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 先ごろ亡くなった、あの『コロボックル』シリーズの生みの親である童話作家・佐藤さとる先生の自伝。西逸見の生まれの方だったとは、しらなかった。あの野山に、どうもあの小さな人たちのルーツがあったらしい。北海道にも渡ったけれど、実は横須賀の野山から始まっていたのだな。

 六角精児『六角精児の「呑み鉄」の旅』読了。

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 コインランドリーでほぼ読了。だいたいおんなじような旅をしているなあ。やっぱりチーカマ好きだし。違うのは、青春18きっぷでは乗れない地方の第三セクターの列車にどんどん乗っているところか。乗りたいんだけどね、時間あれば。


PTSDとTBI [本]

 デイヴィッド・フィンケル『帰還兵はなぜ自殺するのか』読了。

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 分厚いノンフィクションだが、一気に読んだ。アフガニスタン・イラクに派兵された約200万人のうち50万人ほどもPTSDとTBIに苦しんでいるという事実もショックだし、毎年二百四十人ほどが自殺しているというのもすごい数。本人の苦しみももちろんだが、その家族の苦しみがまたとんでもない……衝撃的な内容。古くは第二次世界大戦から、ベトナム、湾岸と、どの戦争の終わった後も、同様のことが起こっている。 


大変だけど [本]

 鈴木直道『夕張再生市長』読了。

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 東京都の職員が、応援出向をしたことをきっかけに夕張市長に立候補……というなんかすごいストーリーをまともにやってしまった人の本で、「大変だなー」と思いながらも、きっとバリバリやりがいのある仕事なんだろうと羨ましくもある。それにしても、このころは石原都知事も猪瀬副知事もまともなことを言ってるなあ。

 宮藤官九郎『私のワインは体から出て来るの』読了。

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 作者30代の頃、雑誌『TV LIFE』に連載したコラム図書化。最後にはこのコラムのタイトルから想像されるとおり、かの川島なお美さん、片桐はいりさんと山形のワイナリーを訪ねる旅まで。川島先生も、この時はとてもとてもお元気だったようで、ちょっと寂しい。

 エトガル・ケレット『突然ノックの音が』読了。

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 不思議な味わいの短編集。作者はテルアビブに住むイスラエル人で、ヘブライ語からの翻訳らしい、というところからすでに物珍しくはある。もう一つ面白がれない作品もあるにはあるが、ロシアの「ものいう金魚」を使った作品など、面白いのも多数。


ロードノベル [本]

 絲山秋子『逃亡くそたわけ』読了。

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 精神病院を抜け出した二人の逃避行という、なんだか見方によっては悲惨極まりない感じだが、痛快。スピード感が気持ちいい。九州弁のセリフの強さも面白いが、やっぱり作者自身も一度は病んだことからくる(?)リアリティが、さらに重厚な仕上がりにしているのかな。


小説としては…… [本]

 陳全ほか『マレーシア抗日文学選』読了。

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 原不二夫先生らの手による翻訳。確かに、当時の状況を伝える文学ではあるけれど、小説としてはもう一つ面白くなくて、読んでて少し退屈。

 町田康『リフォームの爆発』読了。

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 猫たち、犬たちのための自宅のリフォームを小説(?)にした作品。フィクションかノンフィクションか、はたまたその交錯……よくわからないけど、実際にリフォーム業者が入ってから、格段に面白くなる。 


9作目じゃ…… [本]

 S・J・ローザン『シャンハイ・ムーン』読了。

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 何となくタイトルで借りたら、このリディア・チンシリーズはもうこの作品で9作目。これだと、何となくお約束がわからなくて、乗り切れない感じ。『アウシュビッツの……』を読んだあとで、ここでも亡命ユダヤ人が出てきて、何となくつながった感じはしたが、最後まで何となく乗っかりきれずに終わってしまった。かといって、このシリーズを第1作から読み返そうともあまり思わないけど。

 奥村高明『エグゼクティブは美術館に集う』読了。

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 なんでこんな鼻持ちならないタイトルを付けてしまったのかと思うが、なかなかの良書。元学芸員で、美術教育や観客動員に苦労した人の本なので、とても面白い。そうか、やっぱりばんばんCM打っている展覧会って、あんまり人が入っていないんだ……。


パワー回復 [本]

 西原理恵子『サイバラの部屋』読了。

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 いろんな人との対談があって面白かった。鴨ちゃんが亡くなってからの本なんだな。一時期よりもだいぶパワーを回復している。この人は、子育てにしろ何にしろ、いろいろ貪欲で楽しい。
 とにかく女も自分で稼げ、という思想が非常にまっすぐでわかりやすい。まー、ほかの部分はかなり好き嫌いはわかれそうだけど。

 アントニオ・G・イトゥルベ『アウシュビッツの図書係』読了。

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 実話に基づいてフィクションで肉付けをしたというが……とても悲惨な話なのに、何か希望があって案外楽しく読めてしまった。捕えられたユダヤ人にも、捕えた側のSSにも、実にいろいろな人がいて、それぞれ個性があるわけで……極限状態に置かれた中にも人間らしい感情があふれている。 
 それにしても、これ、チェコ語とは言わなくてもドイツ語からの翻訳家と思ったら、スペイン語で出ている本だったとは! なんか不思議。